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Bluetoothキーボード 備忘録

 最近になってBluetooth接続キーボードのロジクール K810を購入した事を別のページで書いたのですが、Bluetooth接続キーボードを使うに当たって色々と困った事や調べて解った事を備忘録として下に書いていきます。

 Bluetoothは無線通信規格の一つで同じ無線でテレビリモコン等に広く採用されている赤外線通信よりも広範囲に通信ができ、障害物にも強いのが特徴です。私が初めてBluetooth機器に触れたのがPS3のゲームコントローラで、当時は赤外線と比にならない安定した電波の強度に驚いたものです。最近ではゲームコントローラ以外にキーボードやマウス、ヘッドセット、プリンターといったパソコンの周辺機器にも積極的に採用されBluetoothアダプタが標準で内蔵されているパソコンも珍しくなくなりました。

 私が最近まで使用していた有線のUSB接続キーボードは安定して入力が出来る他、ドライバを手動でインストールする必要無く使えるメリットがあったのですが時折ケーブルが邪魔になる事があったり普段繋げているパソコンとは別の機器で使いたい時にケーブルを外したり繋げたりするのが面倒でもありました。そこで購入したのがマルチペアリング対応Bluetooth接続のK810無線キーボードなのですが、一般的なBluetoothアダプタ接続のキーボードやマウスはBluetoothドライバをインストールしてペアリングしているOSでしか動作しないという問題があります。これの何が問題かと言うとOSが起動するまでキーボードを認識しないのでBIOS、最近ではUEFIに入る事が出来ません。他にOSのマルチブート環境ではOSの選択画面で操作出来なかったり、Windowsをセーフモードで起動出来なかったりします。

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 それらを解決する方法を色々と調べた結果、一部の特殊なBluetoothアダプタ(ドングル)であればOS起動前からでもペアリングしているキーボードを認識して使用出来る事が解りました。どういった仕組みで動くのかは正確には解りませんが、調べた情報によるとHID Proxyという特殊な機能を持った一部のBluetoothアダプタはペアリングをアダプタ自身で記憶しておきBluetoothキーボードを汎用のUSB接続キーボードとしてエミュレートして動作させる事が出来るそうです。

 BluetoothキーボードをBIOSやUEFIで使用出来るようにするBluetoothアダプタは少し前ならロジクール製キーボードMX-5500に付属しているRCBT-MXという物がスペアパーツとしてロジクールのオンラインショップで単体購入出来たのですが現在は販売されておらず、他のBIOSが操作出来るBluetoothアダプタは残念ながら国内では入手困難な状況です。RCBT-MXも含めBIOSでも操作出来るBluetoothアダプタの情報は下記サイトにいくつか掲載されています。

BIOS中でもキーボード操作可能なBluetoothアダプタ(夜明けのコンソール)

運よく入手出来たBelkin F8T016

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 BIOSでも操作出来るBluetoothアダプタが欲しいなと思っていた所、運よくヤフオクで約1,000円で入手出来たのが左のBelkin F8T016です。元々Bluetoothアダプタは所有していたし新しいBluetoothの規格に対応した物が1,000円前後で販売されているので古い規格のBluetoothアダプタを購入するのには若干迷いがあったのですが、結果的にはBIOSの操作もスリープからの復帰も出来て満足しています。但しF8T016には大きな欠点があって専用のドライバやペアリングを管理するBluetoothスタックが古すぎてWindows 7では安定して動作しません。

 最近になって知ったのですがWindowsはXPの頃からBluetoothドライバ/スタックを標準で備えていてWindows 7でもアダプタを挿すだけでWindows標準のBluetoothドライバが自動でインストールされるようになっています。しかしF8T016の問題は専用のBluetoothスタックをインストールした状態でアダプタのクイックコネクトボタンを押してBluetoothキーボードとペアリングしないとOS起動前の状態では認識してくれないのでBIOSでも使用出来ません。しかし上にも書いた通り専用のスタックが古すぎて7や8では動作が不安定で、一度Bluetoothをオフにしたりスリープから復帰後に使用出来なくなる事が度々あります。そこでペアリング後に他のBluetoothスタックに入れ替えてみて再ペアリングを試してみた所、Windows上では当然ながら動作するもOS起動前にはキーボードを認識せず普通のアダプタと同じような動作になってしまいました。

 他にも色々と試してみて思い通りの動作にならなかったので半ば諦めていたのですが、専用スタックでペアリングしてアンインストール後にBlueSoleil(有料ソフト)というBluetoothドライバをインストールした状態でスタックを起動させなければOS起動前でもOS起動後でもBluetoothキーボードを認識して安定して動作する事を発見。スタックが起動してしまった場合、標準的なアダプタと同様にペアリングしている機器しか認識せず動作しなくなってしまいますがBlueSoleilのスタックで再ペアリングをしてしまうとアダプタ内部のペアリング情報が書き換えられるのかOSが起動した状態以外には使えなくなってしまいます。何ともややこしい話になりましたがスタックがアダプタを監視していない状態だと専用スタックで行ったペアリングは他のスタックで再ペアリングするまではアダプタ内部でペアリング情報を維持してキーボードを認識してくれる仕様になっているようです。因みにBlueSoleilはライセンスを購入してアクティベートしなければ30日間の試用期限があり、データの転送量にも制限があります。

 更に試してみた事としてBluetoothアダプタを2個挿しするとどうなるのかをチェックしてみましたが普通に2個とも「デバイスとプリンター」の画面で認識されている他、どちらもドライバが正常にインストールされて形式上は問題無く動作しているように見えます。BlueSoleilのスタックは片方のアダプタしか監視していないのでF8T016をキーボード専用に使いもう一つのアダプタを他のBluetooth機器用に使うといった事も出来ました。

Bluetoothキーボード 纏め

 Bluetooth自体は優れた無線通信規格なのですが一般的なパソコンでBluetoothキーボードを使うのは今はやめておいた方がいいというのが正直な感想です。それほど頻繁にBIOSの設定を変えたりセーフモードで起動したりする事はありませんがOSが起動するまでキーボードが使えないのは何かと不便だしBIOSで使える特殊なBluetoothアダプタは古い規格の物ばかりで入手も困難です。ただマルチペアリングに対応しているBluetoothキーボードだとパソコン以外にスマホやタブレットPC、ゲーム機で使いまわせるという利便性もあるのでBIOSの操作といった特殊な事をする時だけはUSBやPS/2接続の汎用キーボードを接続するという使い方がいいのかもしれません。

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